またまたお久しぶりです。
だいぶ春めいて来まして、ここらでは桜のつぼみが少しずつ存在感を増しております。
個人的には春は大好きなのですが、花粉症の方は外出も最小限にしたい季節。
花粉症にも諸説ありますが、どれだけが原因ということはないのでしょうね。
食事は結構影響するのではないかと、なんとなく感じているのですが…。
さて今日は、今久しぶりに読み返している本をご紹介します。
20年位前の本です。どうしてこれを買ったのか覚えていないのですが、たぶん、筆者のお名前が祖父と全く同じだったので、本屋さんで目についたのではなかったかと…?
精神科クリニックのお医者さんが書かれたエッセイをまとめたものなのですが、
「病気は医者が治しているんではない、治るものは放っておいても治るし、駄目なものは駄目なのだ」
「医者に必要なのは、この病気が今後どのような道を辿ってゆくのか、そしてその後患者さんが家族や会社などとどう付き合ってゆくべきなのかを伝えてあげフォローすること」
この考えが根底にあり、「医者は患者のことを考えていない」と嘆いておられます。
専門学校時代に、ある授業で先生が「病気のうち、8割は放っておいても治るもの。病院にかかる必要があるのは残り2割しかない」と言われ、「ええーっ?」と思ったのち「へぇーっ」と思い、「そうかも…」と、なんとなく腑に落ちたことがあります。
確かに、実際治すのは本人の治癒力ですからね…。
それをフォローすることしか、他人はできないのです。
何しろ20年前の本ですから、文中「文部省」や「厚生省」が出てきたりしますが、内容は色あせていないなと、読み返すたびに感じます。
厳しい口調で苦言を呈している書き方が、昔のおじいさんぽくてなかなか好き。「なんと言われようとわしゃかまわん、言いたいことを言うまでだ」みたいな。
辛辣な物言いであっても、根底にあるのが「医者は患者のことを考えていない」現状を憂いての言葉なのです。
どの職業でもそういう面はありますが、医師という職業は世間が狭くなりがちだと思います。大病院などの先生を見ればわかりますが、外部と接触する時間がとても短いのです。その中で人間味があるな、と感じた方は「世間を全然知らないからさ」「外で何が起こってるか全然わかんないんだよね」が口癖でした。「医師は世の中のことを知らない」ということを知っていたのです。
そこに気持ちが至るかどうかで、その先は随分変わると思います。
自分自身も、考えが固まらないよう、時々振り返る必要を痛いほど感じています。
音楽も色々聴いてみるとかね、
プロレスも違う団体に足を運ぶとかね。
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